診察室でも落ち着ける猫ちゃんに育てよう

猫ちゃんは病院が苦手…というのが一般的ですが、中には診察台の上でもくつろぐ子たちがいます。

なにが違うのか…。 


性格的な面もあるでしょうが、「慣れ」も大きく関係していると思います。


「慣れ」とは、

キャリーケース、車での外出、家族以外の場所、家族以外の人。

飼い主さんが猫ちゃんの通院に慣れていることも、です。 


猫ちゃんの健康管理の点からは、半年に1回は身体検査、1年に1回は年齢に応じた健康診断が理想的です。

(病気がある猫ちゃんは除く) 


子猫ちゃんはタイトル通り「診察室でも落ち着ける猫ちゃんに育てましょう」、

また成猫やシニアになっても少しの工夫でグッとストレス度は変わります。

さまざまなポイントがありますが、今回はお家での練習法(育て方)について。

<ボディタッチ>

たまに触られるのが苦手、ブラッシングなんてもっての外、という猫ちゃんがいます。

病院では痛いところ、敏感なところを触りますし、採血や画像検査では保定も行います。

なので触られることに対して、少しでも抵抗感をなくしておくことが必要です。

→顔周りからボディタッチの練習をしましょう。

なでられるのが大好きな場所を知りつつ、少しずつ体の色々な場所を触れるようにしていきましょう。

日々のケアも嫌がらずできるように、長毛種は特にブラッシングの練習もしましょう。 


<キャリーケースを好きにする>

病院に連れて行こうとキャリーケースを出したら、それだけで警戒して逃げてしまう…

よく聞く話です。

「キャリーケース=病院=いやだ!」の構図ができあがってしまっているからです。

日常生活の中にキャリーケースを組み込みましょう。

キャリーケースは出しっぱなしにしておき、その中では良いことがあるようにしてみましょう。

食事、ご褒美、おもちゃ、遊び…猫ちゃんが好きなことと関連付けてあげてください。 


<お家での生活エンリッチメント>

・落ち着ける場所、部屋を見渡せる場所、上下左右に動ける場所の設置

・時間を決めて毎日遊ぶ

・トイレは猫の数プラス1個、大きさは猫の体長の1.5倍

上記はよく言われていることかと思います。

それにプラスして、「安全な外出、様々な場面に慣れること」をしていただきたいなと思います。

キャリーケースに慣れていたとしても、お部屋以外の場所に出たことがなく、お部屋(お家)以外が怖ければストレスは非常に高くなります。お部屋以外の場所に慣らしてあげる努力が必要です。

猫ちゃん1匹での外出(室外飼育)は感染症や交通事故などのリスクが高くなります。

そのためキャリーに入れて、ちょっとドライブ、や動物病院の待合室まで来ておやつを食べて帰宅、など

安全な外出練習をしてみてください。 


<来客のススメ>

家族以外の人に慣らしていくことが目的です。

猫ちゃんを驚かせない程度に、少人数が定期的に訪れるのがベストです。

その際に怖がりの猫ちゃんに対して、無理に触ったり目を合わせたりしないようお願いしましょう。 


<定期的な通院>

半年に1回は健康チェックに来院しましょう(問診・身体検査)

加えて、病気を隠すのが上手な猫ちゃんが何年も病院にかからないことで疾患が見逃されている可能性があります。1年に1回は年齢に応じた健康診断を受けましょう。

当院では年齢ごとに健康診断のプランをご用意しております。お気軽にご相談ください。

上記にも書きましたが、常に診察でなくてもOKで、待合室でご褒美を食べて帰るだけでもよいのです。

安全な外出練習、注射や検査など嫌なことをしない来院経験も大切です。

こまめに外出する機会を作ってあげましょう。 


はな動物病院  獣医師 本田


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